セリフ
1ページ目
- 6月13日、緊急入院の直後 緊急手術の連絡。
- 病院のスタバで生きた心地がしなかった。
- 「綿が古くなってましてねーとっちゃいました。」
- 無事終わり説明を一人で受ける。
- 取り出した家内ちゃんの綿を目の前で見せられながら。
- スタバ
- わたくしはものおぼえに多少自信があるが、
- ほぼ記憶がない。
2ページ目
- 元々軽いのに古い綿をたくさん取り出した家内ちゃんはものすごくちっちゃくなってしまった。
- 効果音ぺったんこ
- 夫はそもそも130kgの巨漢なので少々やせたところでどうということはない。
- それでも今朝測ったらちょうど100kgまで落ちていた。
- 「人の心配するとこんなに減るのか」
- 「いたい…いたいよう…」
- 夫がしつこく「いたい、つらい時は言いなさい」と言い続けたため
- やっと言うようになった。
3ページ目
- 「回復しないんで なるべく自分で 動くように させてね。」
- 「ハイ。」
- 「いたいよう いたいよう」
- 「桃…桃…」
- 「全部やって あげたい」
- 見てること しか出来ない のは本当に 苦しい。
- 他人や社会に 極めて関心の薄い わたくしがこうも 献身的になるのは 色んな理由がある。
- それは 「愛」なんていう 単純なものではない。
4ページ目
- わたくしはここ数年急速に訪れた我が家の経済的危機を立て直すため、家内ちゃんを見ている余裕が全くなかった。
- 「今自分を激しく責めている。」
- 自分を責める余裕が出てきた、と言ってもよい。
- 「ぐうう……」
- 必ずわたくしの手で全てを回復させる。
- 効果音くりくりくり
家内ちゃんが緊急手術を受け、体から古い綿を取り出されて小さくなってしまう。夫は心配のあまり激痩せしながら看病に努めるが、痛がる彼女に対して何もしてあげられない現実に苦悩する。夫はここ数年、経済危機の立て直しに追われて家内ちゃんを気遣う余裕がなかった自分を激しく責め悔やむ。しかし、今度は必ず自分の手で彼女のすべてを回復させてみせると、強い決意を抱くのだった。



