気持ちを芝居のセリフに仮託して。
スイッチを入れればどんな人間にでもころころと変わるマキタの、
その様子はまるで手品のようで、僕は結局
その手品のタネはわからなかったんだ。
セリフ
- 「マキタ。頼みがある。」
- 「なに。」
- 「あれ演ってくれないか。文化祭の劇の。最後の。」
- 「ここで?」
- 「ヤダ。」
- 「「そうだよっ!」」
- 「「僕は君といる時が一番楽しかった!」」
- 「.....うん。」
- 「.....え?」
- 「頼むよ。」
- 「えー......。」
- 「頼む......。」
- 「ん.....。」
- 「じゃ、キッカケ。「ほんとに?」って言って。」
- 「.............「ほんとに?」」
屋上でハセガワがマキタに、文化祭の劇の台詞を演じてほしいと頼み込む。一度は断るマキタだが、ハセガワの熱意に押されて承諾する。マキタが「君といる時が一番楽しかった」という告白のような台詞を笑顔で演じると、ハセガワはさらに劇の続きの掛け合いを求める。二人の間に切ない空気が流れる日常の一場面。
