僕は特に
「すべて理解した」みたいな断じ方が嫌いでしたから、
言葉を選ぶ以前に、
すぐわからん、知らんと言ってしまいます。
絵についても
これだけ描いておいて好きかどうかわからず、
しょっちゅう好きって言っていいんだろうかと
繰り返している。
面倒くさいと言われればそうですが、
慎重とも言えるし、言葉を大事にしているとも言える。
言い方はどうでもいいのです。
「うまいこと言う」が全盛期の今です。
もやもやとしたものをはっきりと人にわかるように
説明できたやつを称賛する時代です。
ひねくれものの僕は、
そうするとほんとにわかってんのか?と
疑問を持ちます。
あなたにわかっていることは何ですか。
あなたという人間は一体誰で、何者ですか。
教えてください。
自分の言葉で。
セリフ
1ページ目
- 「ふん。」
2ページ目
- 「お前ほんまに仲ようなりたい思てやってんのか?」
- 「わからん。」
- 「わからんのはこっちゃ。お前の好きてなんなんや。」
- 「……わからん。」
ハセガワと先輩の二人は、互いの気持ちに戸惑いながらも向き合っている。先輩はハセガワに本当に仲良くなりたいのかと問いかけ、ハセガワは答えに迷って「わからん」と返す。そんな曖昧な関係の中で、相手への感情すら自分で理解できずに混乱しながらも、互いを意識していることが伝わる。彼らの不器用なコミュニケーションが、切ないほどにリアルに描かれている。

