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黒髪の少年がソファにうつ伏せでいる

美術準備室はモデルを頼んだ時、控え室として使ったりする部屋だ。

美術部部長の僕は鍵を持っているので、好きな時にソファを使えた。

同じクラスの演劇部マキタ、及び僕はサボり癖があって、気が向かない授業はさっさとボイコットした。

校舎の一番端にある美術準備室には誰も来なかった。

僕たちは何をするでもなく、ただ日が暮れるまでそこにいた。

僕はマキタが好きだったが、マキタは僕を好きではなかった。

隣座ってええかと訊いたら、いややと小さく言った。


うつ伏せも想像で描くと僕にはかなり難しい。

ヌードの背中だけってのがまた難しいんだよね。

胸側はよく描くけど、背中だけってなかなか描かないし。

ただ描くだけならスケッチかクロッキーで十分なんだけど、

絵にしようとすると途端にこまる。

絵を描いたことある人ならわかってくれると思う。