好きな人に褒めてもらいたい、喜んでもらいたい。
それは誰にとっても普通の感覚だと思う。
でも僕たちは失敗するまで
人が望むことと自分が褒められたいことの差に気づかない。
僕は優しい。
優しいので努力する。自分を犠牲にしても努力する。
体が壊れるまで力をこめ続ける。
そして最後に、自分自身も見失う。
プレゼントの失敗はわかりやすい。一度で理解する。
しかし一緒にご飯を食べる、眠る、掃除する、家事をする、
そんな日常生活に対して見返りを求めれば、
やがて二人の関係は崩壊する。
さあ、こんな失敗は誰でもする。君たちもしただろう?
その後に何をしたかが問題なのだ。
いったん家庭や教師や環境のせいにする癖がついたら
人間は二度と反省などしないことを、
僕はようく知っている。
大学生の村木は兄の頑張りを知り感謝しつつも、本当に望んでいたのは努力や結果ではなく、ただそばにいてほしいという純粋な願いだと気づく。兄は仕事中に同僚から女性のために頑張っていると言われ、笑顔で答える。村木はそれを見て、自己犠牲的な努力が必ずしも愛情の形とは限らないことを内心で理解している。感情のすれ違いが切なく描かれている。
