高校辺りでの失恋ダメージを負ったまま、
それっきり何年も十何年も何もない人がたくさんいる。
それを否定したいわけじゃない。
その人の人生はその人が思うようにしか歩めない。
でもちゃんとつきあって人と過ごす楽しさを知ったなら、
また好きな人が出来るのが強くなって回復した証だと思う。
それを繰り返して、僕はやっと素直に人とつきあえるようになる。
なるほど君たちは思春期の失恋をトラウマとして僕によく話し、
それからずっと何もないですよと自虐的に笑うけれど、
違う。
トラウマのままにしておきたい子供のわがままだよそんなの。
トラウマというには、それはあまりに未熟で身勝手だ。
大学編の村木が登場する場面で、彼女は最初『もう一人でいいや』と思いながらも、人と傷つけあったり信じられなくて孤独を感じる苦しさを描いている。だが、最終的には『一人はイヤだ』と感じること自体が成長の証であり、本当に強くなったことを示す心情を表明している。彼女の複雑な感情の変化が繊細に描かれている。
