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ハセガワが母校美術部を訪れ、顧問やマキタとの思い出、イーゼルを見る

その時はわからなくても、後でわかることがある。

というより、僕たちは後にならなければ何もわからない、

ポンコツないきものだと思ったりする。

そしてそれを後悔と呼んだり、思い出と呼んだり、

あるいは青春と呼んだりする。

勝手な話だ。

こうした僕の一連のセンチメンタルが、

甘酸っぱいかと言われれば、そうでもない。

苦いのとも違う気がする。

こんな、ドラマも何もない、ありふれた小さなことが、

僕にとっては例えようもなく美しい。

けだし僕の中身は、実に単純で平凡な人間讃歌である。

誰が何をどう言おうと絶対に歪まない、

でも最初からちょっとだけ歪んでいる、

手放しの人間讃歌である。