「電話。」2020 .10.22 マキタ 高校編 #1ページほっこり 切ない携帯電話がない時代、黒電話が家の玄関の屏風裏にあり、電話が唯一の連絡手段だった。暗闇の中、自分の手も見えないが、声だけが聞こえることで不安と安心が入り混じった感覚がある。明るい場所ではうまく話せない人々にとって、静かな空間での電話は特別な意味を持っていたようだ。携帯電話がない頃、電話は家の黒電話か、走って15分かかる公衆電話しかなかった。夜8時を過ぎると家の玄関はまっくらだった。家族は渡り廊下を渡って遠く離れた居間にいるので何の物音もしない。闇の中で話していると、自分が周りの闇に溶け出してゆく、妙な感覚に襲われる。あの感覚を上手に言葉にしたいといつも思うのだが、今もって的確に表現できる言葉が見つからない。 しおりをはさむ×お気に入り度☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 送信送信が完了しました項目を入力してください関連記事 2Pヨシダ2020.10.22 16:47 「ヨシダアフター。」 1P大学編2020.10.23 03:08 「へそまがり。」 1Pオータニ2020.10.21 21:36 「おせっかい。」