太宰の斜陽館がまだ宿泊業を行っている時代の話です。
文学散歩として、小樽出身の枝くんをガイドに、
北海道から青森、岩手、秋田、宮城と、
文学碑を訪れる2週間くらいの旅行をしました。
まあそれはそれで思い出に残っていますが、
やっぱり僕は文学碑よりも人、その辺の人が好きなので、
高校生かな、女の子が財布拾ってくれたことの方がよく覚えています。
枝くんは漫画に描くと最低ですが、
本当はいいやつなのかどうか、僕も知りません。
1994年の津軽、五所川原駅内のゲームコーナーで男性二人が財布を失くし困っている。彼らは脱衣麻雀の話題で言い争いをし、片方が『人の金で脱衣を…』と呟く。そんな中、若い女性がスマホを見て驚く表情を見せる。現場は賑やかで、二人の男性のやり取りは漫才のように軽妙である。キャラクターの一人は枝くんであり、物語の軸は彼と語り手の関係にある。
