一覧
読み込み中...
全部見る

カフェで砂糖を入れ飲み物を飲む青年の会話

就職などせず僕は最初からフリーランスで仕事を始めた。

と書けば格好いいが、違う。

就職できる能力がなかっただけの話なのだ。

そういう意味で、僕には「就職できなかった」という劣等感がいつまでもつきまとう。

先輩が卒業してからも、

僕は時々会いにゆき、

愚痴や大人の事情を聞くかたわらで、

夢のようなポエムのようなことを話し続けた。

そんなできの悪い弟のような僕を、

先輩はどんな気持ちで見ていただろうか。

僕が29歳で結婚するまで

先輩とのやりとりはほそぼそと続いた。

僕はやっとそこで大人になり、週に何日かとは言え、

先生という安定した職を得て、

ろうそくの灯が消えるように

先輩との関係は途絶えた。