マンガの中で描かれている大学美術部は
僕が入学した1994年時点で創部80年くらいでしたから、
第一次世界大戦の頃から存在していたことになる。
アトリエのある今出川学生会館(サークル棟)がいつからあったのかは
知らないが、壁の落書きに昭和3,40年代のものがあった覚えがあるので
それくらいにはあったのだろう。学生運動を思わせる落書きも多かった。
学生運動なんてうちの両親の少し下辺りの世代、
僕にはその空気がわかるはずもないのだけれど、
憧れた。
自分たちで世界を変えるのだという気持ちを持つことが許された、
そんな時代に強く憧れた。
もうアトリエはとうの昔にない。
せめて写真でも残っていればと思うが、
ないからこそこうして何度も描く気になるのだろうと思う。
大学編のオズ先輩が、落書きだらけの壁の前でタバコを咥え、物憂げに視線を横に向けて座っている。彼女は黒いハイネックセーターを着ており、太い眉とボサボサの髪が特徴的だ。背景の壁には「自己批判」や「原理研」など学生運動を感じさせる言葉が書かれており、昭和の時代の雰囲気が漂う。先輩の憂鬱な表情がその時代の空気と重なっている。
