大した話をしたわけじゃないけれど、
話は尽きることなく続いた。
気がつくと僕だけがしゃべっていて
相手が眠りこけている時もあった。
喫茶店がない田辺では
話をしたい時はいつも僕の部屋か車の中だった。
ただみんな寂しくて、
それでもどちらかが「寂しい」なんて言い出したら
もうどうしようもなくなることはわかっていた。
夜が好きだ。
と当時日記に何度も書いているが
後から思えば
昼でも夜でもなんでもよかったんだと思う。
二人だった。
二人でいるのが好きだった。
このモノクロの絵は、部屋の床に座るオズ先輩を描いている。彼女は黒い服を着ており、やや俯きがちで静かに思索に耽っている様子だ。背景には本棚らしき家具があり、薄明かりの中で静寂な夜の空間が伝わる。先輩は話し相手が眠ってしまった後も、自らの孤独や寂しさを抱えながら夜を過ごしている雰囲気が漂う。親しい誰かと深く話し続けることの寂しさと温かさが同居している場面である。
