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白幕の前でスーツ姿の少年が立っている

後ろ姿とは言え、自分が描かれた作品を見て

マキタはどう思っただろう。

少なくともいい気分ではなかったに違いない。

そんなことは僕自身にもよくわかっていた。

でもやっぱりまだ消せない感情が胸の奥で燻っていた。どうしても。

そのジレンマが高校生の僕の恋愛だったと思う。

何もかもが相対的に捉えられ

一瞬で自分の立ち位置が情報として決定してしまう今は

このような恋愛は

ただの自分勝手な気持ち悪さとしてしか理解されないだろう。

そして

僕たちのように互いを受け入れることも

完全に否定することもできず

モヤモヤとした関係を続けることも

もうないのかもしれない。

それは果たして

幸福な世界なんだろうか。